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無賃乗車の負担だけで1兆ウォン…地下鉄通勤族の負担が重くなる
無賃乗車による損失額…2040年には9886億ウォン
20年間の累積損失は14兆6605億ウォン
2040年には65歳以上が全体の35%
票を意識する政治家たちは「知らんふり」
地下鉄の無賃乗車制度を継続した場合、15年後には関連損失額が年間1兆ウォンに迫るという分析が出た。2040年には高齢者の人口が全体の3分の1を超える見通しで、地下鉄無賃乗車制度の全面的な改善が必要だという指摘が出ている。
22日、韓国公共管理学会の「地下鉄高齢者無賃乗車制度改善のための政策組み合わせの模索」報告書によると、無賃乗車による損失額は2030年に6387億ウォンを超え、2040年には9886億ウォンに達すると予想されている。ソウル交通公社によれば、昨年の無賃乗車者は全体の約17%、1日あたり751万人で、それによる損失額は年間4000億ウォン規模である。2019年から2040年までの高齢者無賃乗車による累積損失額を別途計算すると、14兆6605億ウォンで、今年のソウル市全体予算（48兆1144億ウォン）の3分の1に相当する。
無賃乗車の年齢調整や割引率の変更などの措置を取ったとしても、関連費用は依然として莫大である。同報告書の分析によれば、無賃乗車の年齢を70歳以上に引き上げた場合でも、2040年の年間損失額は7342億ウォンに達する見通しであり、通勤時間帯に限って高齢者に料金を課す案でも損失額は8156億ウォンに達するとされる。無賃乗車制度の全面的な改革なしでは、年間数千億ウォンの損失が避けられない構造だ。
特に、韓国の人口構造の変化は高齢者無賃乗車による費用の急増を招いている。当然、その負担はすべて次世代が背負うことになる。韓国の65歳以上の人口は昨年末時点で1024万4550人で、全体の20.0%を占め、単純計算で4人が1人の運賃を負担する構造である。統計庁によれば、2040年には65歳以上の人口が1500万人を超え、全体の35%を占めると予測されており、15年後には2人で1人の地下鉄運賃を負担する構造になるという。
ソウル市は無賃乗車制度を改編せずに、地下鉄運賃の値上げで損失を補填する計画だ。ソウル市は仁川市や京畿道などと協議し、6月中に地下鉄の基本料金を既存の1400ウォンから1550ウォンに引き上げることにした。実際、交通公社の昨年末の当期純損失は前年より40%増加した7241億ウォンで、累積赤字は18兆9000億ウォンに達する。負債は7兆3474億ウォンで、1日あたりの利子だけで3億ウォンを超える状況だ。このような料金値上げだけでは、慢性的な赤字問題の解消は不可能で、まさに「焼け石に水」の対処にすぎない。
問題は、このような料金引き上げ方針さえも政治の影響でしばしば後回しにされるという点だ。もともとソウル市は2023年に地下鉄運賃を300ウォン引き上げる計画だったが、政府の公共料金凍結方針により、2年にわたって150ウォンずつ引き上げる形で一歩退いた経緯がある。これにより、ソウル市は2023年に150ウォンの運賃引き上げを実施し、昨年も150ウォンの追加引き上げを試みたが、総選挙を控えた政治界の反対により、引き上げ時期が無期限延期となった。今年6月中に150ウォンの引き上げを目指す案も、大統領選の公約や民意の流れによっては遅れたり、白紙化されたりする可能性がある。
何より政治界は、「熱いジャガイモ」のような地下鉄無賃乗車問題に手をつけようとしない。年金改革のときと同じように、目先の票を狙って「現世代が得をして、次世代が損をする」という、いわゆる世代搾取の構図を放置しているのだ。
一方で、現在の主要な大統領候補の中では、イ・ジュンソク改革新党議員だけが高齢者無賃乗車制度の改編を主張している。イ議員は昨年、満65歳以上の高齢者に対する都市鉄道無賃乗車制度を廃止し、一定金額の全交通手段利用券を提供する内容の老人福祉法改正案を発議した。他の候補たちは高齢者の票が必要なため、「高齢者福祉」を表向きの理由にして、無賃乗車制度の維持を主張している。
引用元記事:https://n.news.naver.com/article/011/0004476744?ntype=RANKING
