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「怖すぎる」自衛隊マーク論争、その裏には「強く見えたい」という欲望【異世界東京】
非公式部隊マークが示した雰囲気の変化
小銃・骸骨…自衛隊が避けてきた「軍隊」イメージ
「強い存在」は望むが「好戦的ではいけない」
マーク騒動に現れた「普通の軍隊」ジレンマ
最近、日本の陸上自衛隊が下級部隊のマークを公開した後、「好戦的」だとの批判を受け、使用を撤回する騒動が起きた。該当部隊が自主制作したこのマークは、胸に骸骨を付けた迷彩服姿の象が小銃を持っているデザインだった。隊員たちは「かっこいいマーク」を望み、生成型人工知能(AI)チャットGPTで作ったという。
今回の論争は、自衛隊の役割をめぐって続いてきたいわゆる「普通の軍隊」論争とともに、日本内部で起きている雰囲気の変化を垣間見せる事例だ。
陸上自衛隊東北方面総監を務めた松村五郎元陸将は、騒動の背景に、最近表れている「強い自衛隊であってほしい」という意識と、「好戦的であってはならない」という長年の意識の間の葛藤があると、フォーブスジャパンに説明した。
陸将は陸上自衛隊の最高位将官階級だ。韓国軍でいえば、補職によって大将または中将に該当する。軍団長に近い東北方面総監は、青森県から福島県まで東北6県を管轄する部隊(東北方面隊)の司令官だ。
非公式部隊マーク…本来は内部結束用
陸上自衛隊の部隊マークには、公式のものと非公式のものがあるという。今回論争になった標識は非公式マークだった。公式マークは師団や旅団など、団級以上の部隊に適用されるもので、全部で27種類ある。
公式マークは陸上自衛隊の服装規則で定められている。服の袖のどの位置に付けるかまで、ミリ単位で明示されているとフォーブスジャパンは説明した。
部隊マークにはそれぞれ特徴がある。上部の赤色は普通科(歩兵)、オレンジ色は機甲科、黄色は特科(砲兵)など、兵科を意味する。数字と組み合わせれば「○○師団第○○普通科連隊」のように、一目で所属が分かる。規則があるため、任意にデザインを変えることはできない。
非公式マークは団結心と士気高揚を目的に、隊員たちが自由にデザインできる。1990年代後半からコンピューターの普及とともに、ロゴ制作が急速に広がったと松村元陸将は説明した。
彼は「中隊レベルまで広がっているため、陸上自衛隊全体で見ると非公式ロゴは500個から1000個程度はあるのではないか」と話した。
松村元陸将は2004年、第3次イラク復興支援群を率いた時、東北出身部隊である点を反映し、該当地域を象徴するイヌワシと青森県の岩木山を入れたマークを作ったという。マークは記念品などに付けて使用した。
非公式マークは師団や連隊内で運動会が開かれる時、中隊別に応援旗に入れたり、部隊Tシャツに付けたりもする。内部的に使う用途だが、最近は連隊単位の広報のためにフェイスブックやX(旧ツイッター)などにマークを投稿し、一般の目にも触れるようになった。
論争の象マークは、東京・練馬区に駐屯する陸上自衛隊第1師団第1普通科連隊が先月29日、公式Xに公開した傘下第4中隊のマークだった。隊員たちが直接作った後、中隊長の承認を受け、X公開は連隊長が承認したと、今月3日に毎日新聞が伝えた。
松村元陸将は「部隊がSNSアカウントを作る時は部隊長の許可を受ける」とし、「ロゴ公開は職務内容を明らかにする行為ではないため、処罰対象にはならない」と述べた。
第4中隊は2002年から象のイメージのマークを使用してきた。このマークが古くなったと判断し、今回デザインを変えたものだった。「中隊の団結と士気、帰属意識の高揚」が目的だったと部隊は説明した。
「いつでも戦ってやるという感じ…傭兵集団のよう」
デザインは中隊長と隊員たちの意見をもとにした。担当した隊員がチャットGPTに「象」「マンモス」「かっこいい」「青い炎」「擬人化」「自衛隊」といったキーワードを入力し、デザインするよう指示したという。象は第4中隊の象徴とされる動物だった。青色は象徴色だ。
その結果、迷彩服を着た象が小銃を持つデザインが出てきた。象は体に太い鎖を巻き、左胸には人間の頭蓋骨を付けていた。左目と体は青い炎で燃え上がっていた。
このデザインは韓国と中国でも話題になったが、その前に日本国内でまず批判を受けた。
ある市民は関西テレビの街頭インタビューで、「いつでも来い、戦ってやる、こういう感じがして良くないと思う」と話した。
オンライン上で、あるX利用者は「自衛隊の皆さんに感謝と尊敬を持っているが、これには驚いた」とし、「このように好戦的なロゴが出てくるような雰囲気がまん延しているのか」と叱責した。
また別の利用者は「自衛隊のロゴというより、傭兵集団のロゴのように見えるのではないか」とし、「骸骨を入れようとする感覚は本当に理解できない」と話した。
「骸骨マークはナチス親衛隊髑髏部隊のマーク」だとし、「髑髏部隊は捕虜や民間人を大量虐殺したことで有名で、強制収容所の看守なども務めた悪魔のような部隊」という指摘も出た。
あるX利用者は「人を殺すための軍隊のようなロゴはやめてほしい」とし、「自衛隊の温かかった印象が地に落ちた」と訴えた。
「頭蓋骨は生きていた方の遺骨だ。犠牲者や被害者に対する敬意を欠いている」という指摘もあった。
マーク論争は自衛隊の軍事的色彩が濃くなる流れと解釈され、高市早苗政府への批判につながった。あるX利用者は「政府方針もどこか火薬(戦争)の匂いがしている」とし、「多少強い違和感を覚える」と書いた。
銃を持った象というモチーフが、タイの「国境警備隊射撃クラブ」のエンブレムに似ているという点から、著作権侵害の指摘も出た。
自衛隊が避けてきたイメージ…変わった空気
結局、新マークは公開から3日で使用が中止された。
第1普通科連隊は今月2日、マーク投稿を削除し、「国民の皆様に部隊をより適切に理解していただき、親近感を持っていただくという観点も重視しなければならない」と理由を明らかにした。
陸上自衛隊は「デザイン全体を総合的に再検討した結果、国民の皆様がどのように受け止められるかに対する想像が不足していた」とし、「積極的に外部に知らせるようなものではなかったと認識した」と説明した。
外国軍隊の事例から見れば、象に骸骨と小銃を入れた部隊ロゴが異例なものではないという見方もある。フォーブスジャパンは「世界各国の軍隊を見ると、『強さ』を表すロゴがあふれている」とし、「米軍の場合、国鳥であるハクトウワシを入れたロゴが多いが、骸骨、小銃、ミサイル、爆弾などは定番と言ってよいほど、あちこちで見られる素材だ」と説明した。
しかし過去の自衛隊は、好戦的に見えないようこうしたイメージを意識的に避けてきたというのが松村元陸将の説明だ。戦前の日本の軍国主義と、アジアのさまざまな国を侵略した歴史を繰り返さないというメッセージだと、フォーブスジャパンは付け加えた。
自衛隊の帽章(帽子に付ける標章)には桜が使われているが、その前身に当たる警察予備隊と保安隊の帽章には平和の象徴である鳩が使われた。
松村元陸将は、象と小銃、骸骨を入れたマークについて「世間で自衛隊も軍隊であり、強い存在であってほしいという意識が高まっていることを象徴するもの」と解釈した。
小泉進次郎防衛相は最近、自身のXに海上自衛隊幹部とオーストラリア海軍幹部の写真を載せ、「軍人同士の友情」と表現した。日本政府が長らく自衛隊を軍隊ではない組織として説明してきた状況で、防衛相が自衛隊員を「軍人」と呼んだ形だ。
フォーブスジャパンは、こうした事例が自衛隊に対する世論の変化を反映した動きだと説明した。陸上自衛隊隊員たちが自民党大会で国歌を斉唱した事例も、同じ文脈で解釈した。
松村元陸将は今回のマーク撤回について、「以前から続いてきた自衛隊の意識が作用し、余計な問題を起こさないためにひとまず自制しようという判断だったのだろう」と推測した。
また「一方では私的に、単にかっこいいという感覚で作ったものなので、公的に規制する考えはないという判断も可能だっただろう」と話した。
中国軍は今回の論争直後、第4中隊マークの背景に兵士の亡霊を追加し、骸骨に戦闘帽をかぶせた図案をXに投稿した。
引用元記事:https://n.news.naver.com/article/005/0001848768?ntype=RANKING



