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ほとんどの空港が渡り鳥の飛来地付近…「『鳥類衝突』対策が急務」
務安(ムアン)空港付近に渡り鳥の飛来地3カ所…仁川(インチョン)・金浦(キンポ)・金海(キメ)空港も同様
29日、全羅南道(チョルラナムド)無安国際空港で起きた済州(チェジュ)航空機事故の原因の一つに「鳥類衝突」(バードストライク)が挙げられ、早急に対策を講じるべきだという声が上がっている。鳥類衝突は、世界中の空港で航空機の安全を脅かす「第一要因」とされており、韓国のほとんどの空港が鳥の生息地に位置しているためだ。
韓国環境研究院が作成した「航空機と鳥類衝突のリスク管理現状および制度改善策」報告書によると、空港建設に最適な場所と鳥が生息しやすい場所が重なっているという。韓国交通大学のイ・グンヨン教授は「障害物が少なく、騒音被害が少ない地域を選んだ結果、空港はほとんど海辺に建設されるため、当然ながら鳥がいる場所にならざるを得ない」と述べた。
今回、大規模事故が発生した無安国際空港も周辺に渡り鳥の飛来地がある。
2020年に作成された無安空港滑走路拡張のための戦略環境影響評価報告書によると、無安空港周辺には現京面(ヒョンギョンミョン)・雲南面(ウンナムミョン)、無安・木浦(モクポ)沿岸、無安貯水池など3カ所の渡り鳥飛来地が存在している。同報告書は「空港外郭に広がる農耕地と干潟が形成され、東山里(トンサンリ)方面には(鳥の)休息地と餌が豊富で、最も多くの鳥が出現する地域」と指摘し、「調査地域には冬の渡り鳥飛来地が分布しており、対策が必要だ」と強調した。
当時、環境影響評価のための2度の調査では、それぞれ41種1278羽(第1回調査)および37種1760羽(第2回調査)の鳥が確認された。
今月、国立生態院の冬の渡り鳥総調査でも、無安貯水池で1792羽、無安・木浦沿岸で4315羽、現京面・雲南面で1万2779羽の渡り鳥が観察された。
無安空港だけではない。韓国を代表する空港である仁川国際空港は、渡り鳥の飛来地である干潟を干拓して建設された。金浦国際空港や金海国際空港も渡り鳥飛来地の周辺に建設されている。
現在進められている済州第2空港や黒山島(フクサンド)空港などの環境影響評価でも「渡り鳥飛来地付近」という点が主要な問題点として指摘されている。
2019年から今年上半期まで、国内空港で発生した鳥類衝突件数は623件に上る。2019年に108件だった件数は、新型コロナウイルスの大流行の影響で2020年に76件に減少したものの、2021年には109件、2022年には131件、2023年には152件と再び増加傾向にある。
専門家は鳥類衝突のリスクが徐々に高まっているとして、対策が急務であると述べている。空港とその周辺の開発が進むにつれ鳥の移動経路が不確実になり、気候変動の影響で渡り鳥が定住する傾向が見られるためだ。韓国環境研究院は報告書で「国際的に鳥類衝突の99%が空港半径13㎞以内、高度2000フィート(約609.6m)以下で発生している」とし、「これを考慮した鳥類衝突管理策が必要だ」と強調した。
引用元記事:https://n.news.naver.com/article/021/0002681078?sid=105